DX推進の取り組み

DX推進の取り組み

2021年12月1日
北電情報システムサービス株式会社
代表取締役社長 多賀 淳二

1. DX推進の必要性と当社の役割

あらゆる産業において、新たなデジタル技術を使ってこれまでにないビジネスモデルを展開する新規参⼊者が登場し、大きな変革が起ころうとしています。

 そんな中、経済産業省は、2018年にまとめた「DXレポート」の中で、DXが実現しない場合に起こるであろう「2025年の崖」について、警告しました。複雑化・ブラックボックス化した既存システムの問題を解決しない限り、2025年以降、最⼤で年間12兆円の経済損失が⽣じるとされる、基幹システムの問題です。
 さらに、コロナ禍を経た2020年12月公開の「DXレポート2」では「従業員・顧客の安全を守りながら事業継続を可能とする」為のデジタル技術の活用を示唆すると同時に、ITシステム更新だけではなく、企業文化(固定観念)を変革することの必要性も明らかにしました。
 「2025年の崖」克服と新型コロナウイルスのような「未曾有の社会・経済危機」に対応する為に、デジタル企業への変革は急務とされています。当社では、このような社会環境の変化の中、これまでの成長を継続し、さらに加速させていくため、10年先である2030年を見据え、解決すべき課題や方向性を取り纏め、社員一人一人の意識改革・行動改革を促しました。特に、外部環境の変化の1つである「デジタル技術の進展」により、今後は単なる業務の効率化から業務を変革し企業価値を向上させるための投資に重点がシフトしていくと予想されます。これまでの製品・サービスの「サプライヤー(供給者)」から、IT・デジタル技術を活用してお客さまの企業価値向上を手助けする「クリエーター(価値創造者)」に変革し、高度情報化社会・デジタル化社会の形成に広く貢献することが競争環境上で重要になると考えました。

 以上を踏まえ、私たち北電情報システムサービスは、自社のDX推進はもちろん、お客さまのDX実現に向け、お客さまを理解し、ともにDXを推進する頼れるパートナーとして、これまで以上に尽力してまいります。 

2. 当社のDX推進戦略

 当社は、お客さまに安心してパートナーシップを築いて頂ける企業を目指してまいります。
 そのために、以下の3つをDX推進戦略の柱として、取り組みます。戦略推進にあたっては、データとDXの中核技術であるAIを積極活用し、ビジネス課題への解決に取り組んでいきます。また、これらの取り組みを実行に移すことができるデータサイエンティストの育成にも注力していきます。

01当社の強みを活かしたDX推進
 当社はこれまで受託型ビジネスとして、お客さまニーズにもとづくシステム開発保守・運用を多く担ってきました。今後は、それらに加え、お客さまの経営環境をDX可能な状態に引き上げることを使命とし、アナログ業務のシステム化やレガシーシステムのマイグレーションのご提案に際して、デジタル技術を積極活用してまいります。旧来のウォーターフォール型開発にとらわれることなく、アジャイル型開発を用いた短いサイクルでのPoC・リリース、ノーコード・ローコード開発ツールの活用にも取り組み、お客さまのDX実現に向けたDX推進ベンダーを目指します。

主な取り組み

 社内決裁業務の効率化・ペーパーレスをねらいに開発した社内決裁システムを、クラウド型サービスとして提供開始しました(2020年12月)。お客さまの業務効率化に向けて実際の利用者目線から、最適なサービスの利用方法をご提案しています。

 アナログ業務のシステム化やレガシーシステムのマイグレーション・最適化を推進する中で、どうしても残るアナログ業務(紙や手書きの業務、システム間連携など)に対し、最新のAI-OCR技術やRPAを組み合わせた業務効率化をご提案しています。

02デジタル技術を活用した新規事業の積極展開
 当社はすでに、北陸電力グループ企業のビジネス課題解決へ向けて、AIを活用したデータ予測分析ソリューションを提供しております。(2019年10月~)今後は、北陸電力グループ以外のお客さまに対してもAIを当社DX推進の主要技術として様々なソリューションを提供していきます。また、パブリッククラウド上でのサービス展開にも注力してまいります。

主な取り組み

 これまでも、北陸電力グループ向けに、電力の安定共有と経済的な系統運用のため、電力需要予測に長らく取り組んできました。この電力需要予測にAIによるデータ分析予測を活用し、予測結果の精度向上に取り組んでいます。今後は、データ分析予測以外にも、自然言語処理、画像認識など様々なソリューションを北陸電力グループ外のお客さまにもご提案していきます。

03DX人材育成による事業基盤のさらなる強化
 DXの実現に向けて、DX人材のさらなる育成・確保に取り組みます。これまで重点的に取り組んできたAIスキルのさらなる向上に加え、会社全体のDXスキル底上げを視野にリスキリングに取り組みます。さらに、社員同士が興味を持ったテーマ・技術に対して自由にコミュニティを形成し、それを積極支援することで会社全体のDX推進意識を向上します。

主な取り組み

 会社全体のDXスキル底上げを視野に、社員を対象としたDX教育を実施しています。定期的な進捗確認、アセスメントのための確認テストなどDXスキルの定着を図っています。

3. DX推進体制

 DX推進組織として、マネジメント部 経営管理グループがDX推進の中長期的な戦略・方針策定を行います。システム開発部 開発第3グループを重点実務部門と位置付け、部内の実務担当者と協議を行いながらDXの課題解決に取り組み、最終的には他部門へ展開して全社連携したDX推進を実施します。

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4. 当社のDX環境整備

 コロナ禍への対応を契機に全社員がテレワークできる環境を整備するとともに、平常時においても新たな働き方として在宅勤務を選択できるよう社内規定も整備しました。また、請求書の電子化など社内のペーパーレス化をさらに推進し、その一環として電子決裁システムを自社開発・社内導入し、改良を重ねながら北陸電力グループおよび一般のお客さま向けにサービス展開を開始しました。(2020年12月~)
 DX技術は日々進歩しますので、社内業務のさらなるデジタル化やデジタルエンジニアのリスキリングを継続して行きます。

5. さらなるDX推進にむけて

 今後は、DX推進の3つの戦略(「①当社の強みを活かしたDX推進」、「②デジタル技術を活用した新規事業の積極展開」、「③DX人材育成による事業基盤のさらなる強化」)の進捗や成果をお客さまにも見える形で、当社ホームページにて公開してまいります。自社のDX推進については、新たな仕組みやサービス等の開発・導入について適宜公開していきます。
 特に、AIを主要技術としたソリューションについては、過去にも当社セミナーなどを通してご報告してまいりましたが、さらなる情報発信としてお客さまへのDX推進の事例公開とともに、提案件数やDX関連の売上実績などを目標指標とします。
 わたしたち北電情報システムサービスは、製品・サービスの単なるサプライヤーではなく、お客さまのDX戦略・価値をともに作り出すクリエーターとして、さらなるDX推進に取り組んでまいります。


2022年4月19日
 記載内容の表現を一部改定